津波シェルタアップデート

震災後 津波シェルタについて考えてきた

 

日本の周囲は全て海だ。総延長は約3km、 これを従来のように防潮堤を築くのは不可能だ。低地を全てかさ上げするのもそうだが住民を全て高台に移住させるのも不可能だろう。日本のような国はリスク を覚悟しつつ住み続けるには工夫が必要だ。海で仕事をするには海岸近くに住まなくても、事務所は必要だ。地震が起きたらすぐに高台へ避難する。高台への避 難は迅速にするため避難路を整備し誰でもが容易にのがれられるようにする。近くに高台が無い場合は人工の避難場所を設けるべきだ。


 

 

 低地にガレキ等で高台を設け公園を一時避難場所としても高さが充分だろうか?

 こういう場合に地下シェルタは有効だ。



 


 

1. 地下津波シェルタ

地下室は非常時の津波シェルタになり得る。

地表が海底になりあらゆるものが流される場合、地表物は障害物になり、破壊される。地下にシェルタを設ける場合の問題点はコストと入口がガレキで塞がれない事と水が退かないと外に出られない事であろう。


地表にシェルタの入口を設ける。

流れに逆らわない形状とする。 

地下シェルタは有効だが地下室はコストが高いというイメージが有るようだ。地下室は新築でないと難しく既存の建家の地下に後から設けるのは不可能に近い。

 

コストダウンの方法として現場作業を極力減らせるプレハブユニットの利用があげられる。コンクリートブロック(ボックスカルバート)は地下埋設を想定した強固な構造物であり、量産性の高い工場生産物である。


 

これを利用し内部を簡易避難所とする。空気清浄機、酸素ボンベ、水、非常食、簡易ベッド、毛布等を設備する。構造的には地表に入口を設け階段や非常用のシュート(航空機の脱出シュートを連想)で逃げ込む。扉は船舶用の耐圧、水密ハッチとし内外から開閉出来るようにする。

 

 

 

ボックスカルバートの1パーツを新規設計し入口、階段室とする。地表に出る入口部は流れに逆らわない形状とする。ユニットを2つ組み合わせて入口をガードする配置にするのが良い。

 

 

 

 

ユニットを組み合わせて大きな空間にするのか、互いに独立させてリスクも分散させた方が良いかは要検討項目であろう。

 

2. 地表設置型津波シェルタ

地表に強固な路盤が有る場合、例えばコンクリートやアスファルトで舗装された地表だがあるいは平らな地面でも地中に強固なアンカーを打ち込んで地下埋設用のコンクリートブロック(ボックスカルバート)を固定出来ればシェルタになり得る。

 


 

 

 

 

 

 


 


但 し固定方法と耐圧、水密扉の処理それに津波の衝撃をどう受け流すかだ。津波の流れを想定し、出来るだけ流線型にする。入口は地表に有って避難の場合も水平 に移動するので入りやすい。入口は流量物で破損しないよう、また瓦礫で塞がれないようバリアを設け保護する必要が有る。

 


詳細デザインはシェルタ内部も含めご依頼下さい。

 

 

 



3.ビルの津波シェルタ化計画

海岸部のビルの階段室を津波シェルタにするプラン。新規に建設する場合は是非検討してほしい。

 

 ビルのスケルトン(薄暗部が階段室)


コンクリートビルが前提だが各フロアから階段室への扉は、耐圧、水密の強固な物として、階段室全体を津波シェルタとする。既存のビルでも構造によっては改造すれば津波シェルタ化出来るかもしれない。

              階段室断面


 

 

 

 

 

 

 

 

最上階のレイアウト     

 

 

 

 

地下室より屋上までの全ての扉を閉めれば生存空間は拡大する。ビルの最上階に備蓄倉庫を設けるのが良いと思う。

 

基準階のレイアウト

 

 

 

 

地下室のレイアウト

 

 

 

 

 


 

 

階段室の水密大扉と水密ハッチ


商業ビルでは従来の防火扉のように通路面に大きな開口部を設け、これに小型のハッチを設けるのが現実的であろうがエレベータがメインで階段室が非常階段であり扉が「非常口」の扱いであるならば扉は船舶用のハッチ程度で良いかもしれない。

 

 

地震発生時 扉やハッチが開閉出来る事を確認し、地下より順次扉を閉める。津波が予想されたら階段室への避難を確認して地下より順次ハッチを閉める。周囲の状況確認が必要だが建物を超える高さの津波が想定されたら屋上階のハッチも閉め、完全密閉する。

 

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